【現地レポート⑪ / 男子準決勝】日本で一番長く試合ができる喜びを胸に――いざ、決勝戦へ
2024年1月7日
5 日間にわたる「京王 Jr.ウインターカップ2023-24」は、準決勝までの 4 日間を終えました。全国から集った52チームの中で男子決勝に進出したのは、前回大会でともに 3 位に終わった四日市メリノール学院中学校 (三重) と、京都精華学園中学校 (京都)。昨夏の全中準決勝でも対戦した好カードの再現です。
両チームともに、ここまでの戦いは決して楽な勝ち上がりではありませんでした。四日市メリノール学院中学校は、山場となった NOSHIRO BASKETBALL ACADEMY (秋田) との準々決勝、一時11点離されながらも後半に逆転して 76-69 で勝利。「初めて追い掛ける展開が経験できて良かったです」と山﨑修コーチが言うように、苦しい試合を乗り切った経験もまた、選手たちの成長を促す糧となります。続く GYMRATS (静岡) との準決勝は集中を見せて 81–49 の完勝を収め、試合を重ねながらコンディションを上げてきている印象です。
(四日市メリノール学院中学校 #21 中村颯斗)
一方の京都精華学園中学校も、Jamaney Youth (石川) との 3 回戦やサンロッカーズ渋谷 U15 (東京) との準決勝、終盤まで接戦が続く展開となりました。それでも「走り勝てたことが大きいです」と奥田翔コーチが言うように、苦しい時間帯でも運動量を落とさず、徹底してきたハリーバックから堅いディフェンスを見せて勝ち上がりました。これで昨夏の結果を超える決勝進出。奥田コーチは「僕らはスター選手もいませんから、決勝戦は自分たちがやらなければいけないことを徹底して、100%ではなく120%の力を出さなければ戦えないと思っています。とはいえ、最終日に残れたのは初めてですし、全中優勝校のメリノールさんとやれるのは幸せなこと。すごく楽しみです」と話していました。
“ 幸せ ” という点では、四日市メリノール学院中学校の山﨑コーチも「決勝まで残ったということは日本で一番、長い間、試合ができるということ。それが一番良かったと思います」と、最終日まで残った喜びを語ります。そして「勝ち負け以上に、選手たちの力を発揮させてやるのが僕らコーチの仕事です。一番楽しく、良いバスケットができたら。見ている人を感動させるようなゲームができたらと思います」と意気込みを話していました。
決勝戦は、全国の U15 世代にとって憧れの大舞台。苦しい試合を勝ち切ってたどり着いた、四日市メリノール学院中学校と京都精華学園中学校は、きっと全力で、そして楽しみながらプレーすることでしょう。それぞれ初優勝の懸かる注目の男子決勝戦は、明日 1 月 8 日 (月・祝) の11時30分にティップオフ予定です。
(写真は京都精華学園中学校)