現地レポート

【現地レポート⑦】最高のコーチに最高のプレゼントを ~ North Wave #4 宮城美海選手~

2024年1月6日

 2023年の邦画興行収入 1 位を獲得したアニメーション映画「THE FIRST SLAM DUNK」の主人公と同じ姓で、同じく沖縄にルーツを持つポイントガードが、「京王 Jr.ウインターカップ2023-24」の女子 3 回戦で、1 試合最多得点の女子歴代記録にあと 1 点と迫る47得点をあげました。
 North Wave の #4 宮城美海選手です。
 チームも PANTHERS Jr. (大分) に 92-63 で勝利し、15時30分ティップオフ予定の準々決勝進出を決めています。

 試合後、#4 宮城選手はゲームをこう振り返ります。
「できたところもありますが、自分のパフォーマンスだけでなく、みんなが100%のパフォーマンスを発揮できたかと言えば、できていない選手もいると思います。だから、自分がどうすれば、その子たちのプラスになるかを考えられるように、次の試合でも頑張りたいと思います」
 その目はすでに次のゲームへと向いていました。

 初戦が41得点・12リバウンド・11アシストのトリプルダブル、2 回戦が37得点・5 リバウンド・4 アシスト。そして今日の 3 回戦では、上記の47得点に加えて、15リバウンド・4 アシストを記録しています。
 圧倒的な個人技を持ちながら、けっしてセルフィッシュなプレーには走らない。「自分が仕掛けることで、みんなもいいパフォーマンスができると思っています」。チームが勝つために自分ができることを、158センチのポイントガードはすべて引き受けようとしています。

 彼女のような個人技に優れた選手が現れると、つい NBA や B.LEAGUE、W リーグの選手を参考にしているのではないかと思ってしまいます。しかし #4 宮城選手はそうしたプロの選手を見て真似ているのではないと言います。
「お母さんに教えてもらったのと、お兄ちゃんが練習に来てくれて教えてくれるから、そこから学びました」
 お母さんとは、North Wave の宮城佳代子ヘッドコーチです。8 人兄妹の 4 番目であり次女でもある彼女にとって、家族の存在こそがプレーの原点であり、原動力でもあるようです。

 前回大会は最後の最後で勝利がこぼれ落ちていく悔しい 1 回戦敗退でした。だからこそ、今大会への思いは強く持っています。
「中学生活最後の大会として、(進学予定の) 高校では親元を離れるので、お母さんは最高のヘッドコーチだし、これまでちゃんとしたプレゼントを渡せていないので、“ 日本一 ” というプレゼントを渡したいです」

 準々決勝の対戦相手は北九州市立折尾中学校 (福岡) です。強豪チームですが、宮城リョータ(「THE FIRST SLAM DUNK」の主人公)のような負けん気の強さと、チームメートの力を引き出す力、そしてヘッドコーチでもある母を明日以降のコートに立たせたいという想いを抱いて、#4 宮城選手の挑戦は続きます。

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