【現地レポート⑤】清々しきグッドルーザー ~山形ワイヴァンズ U15 #4 遠藤愛子選手~
2024年1月5日
「初めての全国大会で少し緊張したところもありましたが、こんな舞台でプレーさせてもらえてすごくうれしいし、負けちゃったんですけど、チームでやってきたことが十分に発揮できていたので、すごくいい試合になったと思います」
「京王 Jr.ウインターカップ2023-24」の 2 日目、女子 2 回戦から登場した山形ワイヴァンズ U15 (山形) のキャプテン、#4 遠藤愛子選手はたんぽぽバスケットボールクラブ (埼玉) との試合をそう振り返ります。
63-92 の完敗です。
たんぽぽバスケットボールクラブとは夏の関東遠征でも対戦していて、そのときも負けていますが、「そのときよりは成長できた」と胸を張ります。
「夏の関東遠征では、自分たちの強みをまったく発揮できなかったんです。そのときに『コートに出たときにそれを発揮できないのはもったいない』と強く感じました。それを今日は克服できたと思います。プレー面でも、プレスディフェンスへの対策を、頭ではわかっていたんですけど、夏のときは急に試合で出されるとビビッてしまって失敗したところがありました。それが今日の試合では、練習してきたプレスディフェンス対策をしっかりと表現できたので、そこは成長したと思います」
今年の山形ワイヴァンズ U15は 3 年生が #4 遠藤選手を含めて 3 人しかいません。いわゆる “ 下級生チーム ” ですが、そのなかで #4 遠藤選手はキャプテンとしてチームを引っ張ってきました。
「練習から自分がチームの中心になって、声を出して引っ張っていくことを心掛けてきました。練習だけではなく試合でも、うまくいかないときには自分から仲間に声を掛けて励ましたり、チームの流れがよくないときは、チームの誰かがやるのを待つのではなく、自分が決めてやるんだという強い意志を持ってプレーすることを、常に意識してきました」
今日の試合でも、劣勢に立たされたときに何とか状況を打開しようと積極的にアタックし、ファウルをもらってつないでいたのが #4 遠藤選手でした。有言実行のキャプテンです。
負けて悔しい気持ちがないわけではないでしょう。しかし、#4 遠藤選手はやりきった清々しい表情をしていました。
「2 年生の多いチームだけに (自分から見れば) 2 年生のわがままに思えたりすることもあったんですけど、そこを私がまとめていいチームにしていこうと思っていたし、それが実際にできたと思っています。そうしたコミュニケーション能力だったり、チームをまとめる力をこのチームで学ぶことができました。それを次の高校バスケットでも生かしていきたいなと思っています」
初めての京王 ジュニアウインターカップ2023-24は完敗に終わりましたが、山形県予選を突破し本大会に向けてワクワクしてきた日々は、#4 遠藤選手にとっても、山形ワイヴァンズ U15 にとっても大きな財産になるはずです。