現地レポート

【現地レポート③】少年よ、大志を抱け〜北海道代表BBAの挑戦〜

2024年1月4日

「大会の入りが一番難しいので、そういった意味ではこれまでの予選を通しても、全国大会ではじめていい入りができたのかなと思います。チーム全員がプレータイムを得ることできましたし、全員で戦うことができました」

「京王 Jr.ウインターカップ2023-24 2023年度 第4回全国U15バスケットボール選手権大会 (以下、京王 Jr.ウインターカップ2023-24)」の男子 1 回戦に勝利し、このように試合を振り返ったのは BBA (北海道) の大柳雅央ヘッドコーチです。

 Club Peace of Mind (JBA推薦・埼玉) との試合は、第 1 クォーターで 9 点のリードを奪うと、第 2 クォーターでは失点も少なく 39-17 と大きなリードを奪って前半を終えます。第 3 クォーターでも相手の得点をわずか 3 得点に抑えるディフェンスや思い切りの良いオフェンスを披露した BBA。試合終了のブザーが鳴るまで手を緩めることなく、最後は 68-30 で快勝しました。

 日頃の練習から個々のスキルアップや 1 対 1 にトライすることに取り組んでいるという BBA。「システムなどそこまでしておらず、フリーランスのオフェンスがしたいと思っています」と、大柳ヘッドコーチは言います。また、「空いたらシュートを打つこと。そしてシュートを打ったら何回でもオフェンスリバウンドに参加し、何回でも取って何回でもシュートを打つというのは約束事としています」とも語りました。

 実際に、試合では隙あらば果敢にシュートを放ったり 1 対 1 を仕掛けたりと、相手ディフェンスの状況を見ながら積極的にプレーする姿が見られました。その選手たちの頑張りを「思い切りシュートを打てていたし、今日はほとんどの選手が (これまで取り組んできたことを) 表現できたのではないかと思います」と、指揮官も手放しで称えました。

 BBA の「京王 Jr.ウインターカップ2023-24」出場までの道のりは決しては楽ではなく、北海道予選では準決勝の NORD BREZZA U15 戦で 65-61 と苦しみながらの勝利でした。NORD BREZZA U15 とは幾度となく試合をしている間柄で互いを知る存在。だからこそ苦戦はある程度予想していたと大柳ヘッドコーチは言います。ただ、その苦しみを抜けたあとは「何か吹っ切れたのか、決勝のレバンガ北海道 U15 の試合ではいい入りができました。準決勝で我慢した分、決勝でのびのびバスケットができたのかなという気がしています」(大柳ヘッドコーチ)と、決勝は 76-62 で全国行きの切符をつかみました。

 今年が初出場となった BBA。実はチームの名前はウィリアム・スミス・クラーク博士の言葉、「Boys be ambitious」 からそれぞれの単語の頭文字を取って BBA としています。

「もともとは札幌市豊平区の中学校だけで作ったチームだったので、豊平で一番有名なのがさっぽろ羊ヶ丘展望台。それで Boys be ambitious の頭文字を取りました」と大柳ヘッドコーチ。さっぽろ羊ケ丘展望台には北海道開拓の父といわれるクラーク博士の銅像があり、観光名所にもなっています。

 大志を抱き、全国大会へと乗り込んだ BBA の選手たち。「今日の試合は入りがよかったので、そこは継続すること。それと、ディフェンス面で少し修正点があるので、明日はもう少しプレッシャーかけるようにして、次へとつなげていきたいです」と、大柳ヘッドコーチは明日の 2 回戦に向けて意気込みを語りました。

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